超階層生物学共同利用推進室
定期開催トレーニングコース概要
超階層生物学共同利用推進室
定期開催トレーニングコース概要
随時情報を更新します。(各コース内容の詳細はリンクからどうぞ)
毎年3-4回開催。オンライン-オンサイトハイブリッド形式(各回2日間程度)(オンサイト定員約20名)
実験生物学者向けのバイオインフォマティクスのトレーニングコースです。次世代シーケンシング(NGS)等の近年のゲノミクス技術の進歩は著しく、ビッグデータの波は生物学分野にも到来しています。しかしながら、大規模かつ複雑なデータから生物学的な情報を抽出するには、従来の実験生物学者にはあまり馴染みのなかった、コンピュータや統計学の知識とスキルが求められます。本コースは、それらの知識とスキルを、末長く使える「基礎力」と、すぐに自分のデータを解析できる「即戦力」の両方をバランスよく習得できるように、基礎生物学研究所で独自に開発しています。現在、初級者向けに、UNIX入門、RNA-seq入門(NGS解析の基礎を含む)、中級者向けに、BLAST入門の3種類コースを開講しています。いずれも、講義とコンピュータを用いた演習を組み合わせて行います。
例年11-12月頃に基礎生物学研究所にて開催。オンサイト形式(定員約16名)
近年、顕微鏡やカメラの性能向上に伴い、多次元かつ大容量の画像データが得られるようになってきていますが、多くの生物学研究者にとって画像解析は難しい技法のひとつであると見做されている傾向があります。しかしながら顕微鏡の原理ならびに基礎的な画像工学に触れることでその障壁を引き下げることが可能となります。本トレーニングコースでは、実際に顕微鏡等の画像を扱っているが、その処理・解析については比較的初心者である生物学系の研究者の方々を対象に、「簡易な画像処理・解析は自分で遂行できるようになる」「技術的に高度な問題について専門家に適切な相談ができる基礎を体得する」ことを目指します。顕微鏡観察画像の画像処理・解析・定量の手法が適切か自信がない方、手動で行っているものを自動化したい、とお考えの方を対象に、実習を交えた講習を行います。最終日には受講者自身の扱っている画像データについて講師陣・受講者で議論する時間も設けます。
例年11-12月頃に基礎生物学研究所で開催。オンサイト(3日間:定員10名)、オンデマンド+組立実習(2日間:定員10名)。その他、オンデマンド-サテライト*として各地の大学での開催も進めています。時期・定員などはホスト施設が決定しています。
イメージング技術の進歩がめざましい昨今、従来では観察が難しい生体内の微細構造や分子動態の観察、微小環境測定など様々なことが可能になりました。しかし、これらのイメージング技術を研究に適用する場合、そもそも顕微鏡についてきちんと理解していないと思わぬ落とし穴に落ちてしまうことになりかねません。本トレーニングコースではただ顕微鏡を使えるようになるのではなく、なぜ顕微鏡を通して微細な構造を観察できるのか、その原理について座学の他に顕微鏡光学系を組み立てる実習を通して学習していくことを目標としています。
例年7月頃に基礎生物学研究所とサテライト会場(3か所程度)にて開催。前期(基礎編)、後期(応用編)それぞれ2日間程度。講義+PC実習をメイン会場とサテライト会場をオンライン接続する形式(全会場の合計定員約20名)
画像解析の基礎的な概念および顕微鏡画像取得の考え方の講義と、画像解析ソフトウエアIMARISの実践的な操作方法の実習を行います。これまでIMARISを使ったことが無い方は前期(基礎編)から受講して下さい。また、後期(応用編)は、すでに利用している方を対象として、より活用したり、新たな機能を知る機会にして頂けます。前期・後期共に受講することも可能です。会場は基礎生物学研究所(メイン会場)の他に、九州大学、京都大学などサテライト会場も設定します。
9月頃に開催(2日間)に向けて企画中。オンサイト形式(定員約20名)
プロテオーム解析は、タンパク質を網羅的に同定する強力な手法ですが、ゲノム解析やトランスクリプトーム解析と比べ、難しいと感じる生物学研究者も少なくありません。本コースでは、講義と実習を融合したトレーニングを通じて、プロテオーム解析に必要な基礎知識と実践的スキルの習得を目指します。サンプル調製、質量分析測定、データ解析までの一連のワークフローを体験し、研究にプロテオーム解析を取り入れるきっかけを提供します。
夏ごろに基礎生物学研究所にて開催向けて企画中。オンサイト形式(定員16名程度)
近年、生命科学においてデータサイエンスの重要性が増しています。すなわち、顕微鏡画像、トランスクリプトームといった多様な情報が取得可能になったことで、これらのデータを扱う技術、および、そこから生物学的に意味のある情報を抽出する技術が必要不可欠になりつつあります。さらに、深層学習AIの技術の急速な発展も相まって、上記の情報に対してAIを用いて研究するという論文が多数発表されるようになりました。一方で、生命科学系研究者の多くが、多量のデータを扱う技術や知識に疎いこともあり、必ずしも実験で得られたデータがデータサイエンスの土俵に効果的に乗っていないという現状があります。本トレーニングコースにおいては、生命科学系研究者が上記に関する基礎的な知識と技術を習得することを目指します。
具体的には、データサイエンスを実行する上での代表的な基盤であるpythonプログラミング技術、ならびに、その発展版としてAIの活用を指向した講義と演習を行います。また、既に開催実績のある「生物画像データ解析トレーニングコース」との連続的発展性を考慮して、AIを用いた画像解析をとりあげます。
これらの講義と演習を通して、基本的な解析は自身で実施可能な技術を習得するとともに、高度な解析については基礎的な知識を理解した上で専門家に相談できるようになることを目指します。